スカイマークの予約と羽田空港からの出発口は?

スカイマークエアラインズ
1996年に航空会社規制緩和の第一号として設立したのが、スカイマークエアラインズです。
設立した当初は日本航空や全日空などを脅かす存在になりそうな気配を見せていましたが、
突如として失速していきます。
それでもLCCとしては一番しっかりしているのかこのスカイマークエアラインズなのです。
スカイマークエアラインズの歴史
1986年に航空業界の参入規制緩和政策が実施されてから
10年目に規制緩和第一号として当時の運輸省に、
羽田発着新規枠で要望所を提出しています。
要望書提出してから2年後の1998年に羽田~福岡便を初就航させています。
その後は、機内サービスの簡素化を行う事で、
普通運賃を他の航空会社の半額程度に抑える事で、
平均搭乗者数80%を記録しています。
当然、全日空や日本航空が指をくわえて見ている訳ではありません。
対抗処置としてスカイマークエアラインズと同じ普通運賃を採用。
そうなるとスカイマークエアラインズの搭乗者率も次第に低下していき、
平均で60%を切る事が多くなっていきます。
順調に見えた経営も2003年には累積赤字が130億円に達しています。
この件でスカイマークエアラインズはゼロ株式会社が増資を引き受け、
ゼロ株式会社の西久保会長がスカイマークエアラインズの社長に就任します。
この段階からスカイマークエアラインズは業務改善の道を歩み始めます。
2006年に関西のハブ空港となる神戸空港開港によって羽田神戸間を就航させます。
この年の10月にはスカイマークエアラインズ株式会社から
スカイマーク株式会社に社名を変更しています。
西久保社長が就任して以来業務改善も進み、
就航本数も次第に増えていきます。
但し、業務改善によって、機体トラブルや
乗員や作業員の質の低下などいろいろな弊害も見え始めてきます。
一時期黒字経営に復帰していたスカイマークですが、
2014年にエアバスとの契約を解除する事でエアバス社に対する高額な違約金が発生します。
2015年1月には民事再生法適用を東京地方裁判所に申請。
約1年間で業務再建を行い、民事再生手続きの終結が発表されています。
スカイマークエアラインズの特徴
スカイマークエアラインズの大きな特徴としては、
ANAやJALの大手航空会社とピーチやジェットスターなど
格安航空会社の中間位のサービスを提供しています。
機内サービスについて
ソフトドリンクはホットコーヒー、紅茶、お茶、ポカリスエット、
ペットボトルの水、コーラ、オレンジジュース、
りんごジュース等が全て100円で提供されています。
ノンアルコールビールが200円、
2017年7月末頃の羽田→沖縄便でホットコーヒーが無料で提供されていました!
その時だけなのか?よくわかりませんが。
アルコール飲料は、ビール、神戸ワイン等が300円で提供されています。
お菓子、じゃがりこ、チョコチップ等、オニオンスープ、カップヌードル全て100円で提供されています。
航空券の料金も大手航空会社と格安航空会社の中間位の料金になっています。
また繁忙期になると格安航空会社のチケットは入手しにくい状態なのですが、
スカイマークエアラインズは、比較的安定してチケットを購入する事が出来ます。
スカイマークエアラインズは大手航空会社と
格安航空会社とは違った独自の路線や独自のサービスを提供している特徴があります。
この他にはスカイマークエアラインズは一応LCCに分類されるので、
大手航空会社よりも荷物の重量制限は厳しいものとなっています。
大手航空会社は1人20kgまでの手荷物は無料で扱ってくれますが、
スカイマークエアラインズも手荷物は無料になっています。
LCC他社は荷物については有料となっている事が殆どです。
スカイマークエアラインズは他の航空会社の関西の拠点を
伊丹空港や関西国際空港には置かず、
神戸空港を拠点としています。
スカイマークエアラインズは、他の格安航空会社とは違って
ほぼ全国への路線を確保しています。
本数は少ないですが、
茨城空港離発着を行っているのもスカイマークエアラインズのみになっています。
何といっても、他のLCC各社のほとんどが、
成田空港発着の国内線が多いのに対して、
スカイマークエアラインズは、羽田空港からの発着になるので、
都内からの利用の方には便利な事間違いなしです。
スカイマークエアラインズを選んでいる理由
スカイマークエアラインズは大手航空会社と違った運賃体系を売りにしている事で
安さを求めて搭乗する方がかなり多いようです。
当然ながら人の考え方は千差万別・十人十色ですから、
いろいろな意見がSNSサイトで口コミされています。
足の悪い母親を連れて旅行に行く時にスカイマークエアラインズを利用しました。
LCCの航空会社ですから、ラウンジ内は最悪背負って母を運ぶようかと思っていました。
搭乗手続きの際、車いすの貸出をお願いしたところ、こちらから何も言わなかったのに、
足がお悪いようなので、座席位置の変更と搭乗者リフトの手配をしてくれました。
そこまでやってくれるとは思っていなかったので、助かりました。
子供がぐずってしまった時に、CAさんが嫌な顔をしないで、
笑顔で対応してくれて、子供もあやしてくれました。
親としては周りの方にとても気を使いましたので、本当に感謝しています。
飛行機が遅延するのは当たりまえ。
のような態度で何の説明もなく、遅れた謝罪もない。
二度とスカイマークエアラインズには乗らない。
キャンセル料が他の航空会社よりも高いのは納得がいかない。
3カ月前にキャンセルしたのに8000円もキャンセル料を取られた。
マナーをわきまえないCAや笑顔1つ出せないCAに驚きです。
いくら格安航空会社とはいえ、それは無いのでは?
などと高評価と低評価の差がかなりあるようです。
ネットでの口コミは基本的には話半分位に思っていた方がいいでしょう。
基本的には大手航空会社の運賃よりも25%~50%も安くなっている訳ですから、
サービスの質の低下は仕方がない所でしょう。
それを大手と同じ様に扱う方もどうかと思います。
安かろう悪かろうでは確かにいけない事になりますが、
運賃の事を考えれば最上級のサービスを提供しろと言っている方が
勘違いしているのでは?と思ってしまいます。
遅延に関しても、大手と違って機体保有数に限りがある事が関係しているので、
一度遅延が発生した場合には取り返す事が出来ないのがLCCの課題と言ってもいいでしょう。
時間通りの行動をしたい場合には、大手航空会社又はJRの利用が最善であり、
時間に余裕のある方がLCCの利用をすると考えていた方がいいかもしれません。
スカイマークエアラインズのCAの制服
2003年に累積赤字を130億円として西久保社長に交代してから業務改善の手が打たれました。
その一環として2009年からスカイマークエアラインズのCAや
グランドスタッフの制服もポロシャツとウィンドブレカーと言うなんと言えない物に。
日本航空史でも初めて制服が中止された偉業を達成した事になります。
このポロシャツには紺とオレンジの二色からの選択があった様ですが、
見る限りは紺の方がほとんどだったようです。
また2014年にはエアバスA330型の就航に合わせてキャンペーンとして、
ミニスカワンピの制服を採用しています。
キャンペーン終了と同時にポロシャツ制服は戻っています。
このミニスカワンピ制服がひざ丈-10㎝と言うかなりの超ミニと言う事で話題となっていました。
実際に搭乗したCAの制服はキャンペーン発表時の物よりも若干丈が長くなっており、
西久保社長の話題作りのためだけの作戦だったようでもあります。
このミニスカワンピ制服で多少の売上効果は有った様ですが、
キャンペーン終了と同時にそれも終息しています。
奇を狙っただけに、一時の繁栄にしかつながっていないことが明白でした。
2015年に経営が破たんして、現在の佐山会長に交代してからは制服が復活しています。
新生スカイマークの象徴として、社内公募でデザインを募集して、
シックなCAの制服に現在はなっている様です。
確かに、制服があるのと無いのでは、
社員の気の持ちようもかなり違う事はあきらかな様です。
ポロシャツにウィンドブレカーでは、
やはり接客にも力がこもらないと言う事なのでしょう。
佐山会長・市江社長体制になってからはかなり、
会社内での風通しも良くなったようで、
働きやすい職場に変わった様です。
西久保社長がかなりのワンマン経営だった事が
かなり浮き彫りになっている様です。
今回の新制服採用でかなりスカイマークのイメージ
一新になっているのではないでしょうか。
スカイマークエアラインズの過去のトラブル
スカイマークエアラインズは、
2003年の累積赤字130億円を皮きりに負のスパイラルに陥って行きます。
西久保社長の就任から事が始まっている節がかなりあります。
もともとIT関係の会社の方ですから、
当然ながら成果主義を事実上業務に反映させていきます。
成果主義=金儲け主義と言った方がいいのかもしれません。
売上が悪い奴は入らないと言っているような感じですからね。
この成果主義は結果が見える所には確かにいい主義なのでしょうが、
成果が見えにくい現場では売上至上主義になってしまうのです。
2006年3月抜本的な修理が必要な機体を9ヶ月過ぎても運航していた事実が発覚。
この原因には西久保社長の成果主義に反する考えのパイロット及び整備士が
大量に退職したために、人で不足によって整備が遅れていた為の様です。
2007年4月には航空機の整備漏れがあったにも関わらず、
整備漏れを承知で運行させていたことが明らかになっています。
この段階で既に安全運航<成果主義が勝っている事が明白になっており、
国土交通省もそれをしてきして厳重注意しています。
が当然ながら成果主義の西久保社長の耳には届かなかったようです。
2007年11月には、羽田空港へ着陸する際、機内でドリンク提供用のカートがギャレーから飛び出し、
乗客1人の足を骨折、1人の肩に軽いけがを負わせる事故を起こしています。
これは、CAがギャレーのカート用の鍵をかけ忘れたのが原因となっています。
2008年3月にはスカイマーク機の気象レーダーが故障しているにも関わらず、
修理をしないまま、羽田~新千歳間を4便をそのまま就航させていたことが発覚。
羽田空港内にレーダー交換用部品の在庫が無かった為と
整備体制の不十分さを指摘されています。
なんだか、常に便を遅らせてはいけないと言う切迫感を感じます。
以前JR西日本で起きた脱線事故でも時間に遅れると
罰則を与えられていた為に無理が生じて悲惨な事故を起こしていますが、
その状況にスカイマークエアラインズもなっていたのでしょう。
恐るべし西久保社長の成果主義と言った所でしょうか、
ワンマン経営の悪い側面がもろに出ている状態になってしまっています。
2010年2月には、機長が体調不良で声が出せない、
客室乗務員に対して緊急の際に声が出せない状態では
安全性に欠けるとの判断から客室乗務員の交代を求めた。
これに対して西久保社長が、機長判断に介入して、
機長を交代させて、体調不良の客室乗務員はそのまま勤務に付かせています。
この時に、スカイマークエアラインズは契約が
2年残っているこの機長を即日解雇しています。
この件に関して国土交通省は西久保社長を呼び出し書面で
安全運航を脅かしかねない行為として厳重注意しています。
当然無視な状態が続きます。
2010年3月、副操縦士や機長が飛行中に記念撮影をしていたことや飛行高度のミスが発覚。
機長や副操縦士など、記念撮影に関与した者を諭旨免職処分していますが、
その処分3カ月後に副操縦士を地上スタッフとして再雇用しています。
これには「社会を欺く企業体質」などと、かなりの批判を浴びています。
2012年には立て続けにトラブルを連発します。
2012年2月5日 宮古空港進入時における最低降下高度以下の飛行をしています。
2012年2月6日 成田国際空港出発時における経路からの逸脱。
違うランウェイに入る事だと思います。
2012年3月27日 成田国際空港到着時における経路からの逸脱。
2012年4月22日 茨城空港における滑走路誤進入。
自衛隊専用の滑走路に進入?
2012年5月9日 成田空港出発時の主翼防氷装置誤作動
2012年4月30日~5月1日 運航乗務員の乗務時間・勤務時間の制限超過
確実なトラブルとミスの連発です。
機械トラブルと言うのではなく、人的トラブルと言う事になります。
これだけ、トラブル発生をしている航空会社は少ないでしょう。
基本的な連絡聞きもらしのミスや思い込みのミスが連続している背景には、
成果主義による乗務員の必要異常なまでの連続的な
緊張感によるミスと考えてもいいでしょう。
表には出てきては居ませんが、何らかのトラブルを起こすと
罰則等の何かが慣例として行われていたのでは、ないでしょうか。
その為に、ミスを起こさないようにしなければならないかなりの、
プレッシャーがあったのでは?と推測出来ます。
2014年1月に機体の操縦系に警告が表示されたが、機体検査の結果、
計器の故障と判断。交換する計器の部品が無かった為に、
3日間一定条件を満たせば運航が可能で合った為、
操縦系統の点検作業を行って運航していました。
ところが1月20日に基準の延長申請のために国土交通省の航空局が確認の際、
1月19日の作業記録が無いことが露呈。
作業員が他の機体の整備に当たっており、
出発前の機体点検が出来そうもない事に加えて、
操縦系統に特別不具合も見つからなかった事から、
点検無しで出発。その後点検無しで6便を運航していた事が判明しています。
操縦系の点検なしとは、既に安全よりも成果の方が大事と言う事になります。
業務改善のために人員を減らして居た為に起きたトラブルです。
これで、飛行中に操縦系のトラブルに見舞われたら、
最悪は墜落と言う事態に発展しかねない問題です。
飛行機は落ちれば確実に大惨事ですから、
安全第一でなければ飛行する事はできないはずです。
このスカイマークエアラインズは、安全第一と言うよりも、
西久保社長のご機嫌取りの方が大事と言うお粗末な結果となってしまっています。
成果主義の弊害が露呈している形です。
また、定時運行率では、スカイマークは2006年に西久保社長に変わってから、
遅延する便が連発して80%台での運航率となっています。
それだけ、ギリギリの人数で航空機を運航していた事がわかります。
トラブルが1度発生すると回復する為に、無理をする。
無理をした結果またトラブルが発生する。負のスパイラルです。
成果主義によって無理やりギリギリの運航だったことが、わかると思います。
安全よりも金と言う事なのでしょう。
売上が良く黒字経営になっても、一度飛行機が墜落してしまえば
その黒字は確実に吹っ飛んでしまいます。
コスト削減は確かに、どの業界でも大事な事だとは思いますが、
コストを削減する部分は安全に関する所を削減してはならないのです。
IT関係から来た社長ですからコスト削減には定評があったのでしょう。
ただ畑違いのために何か誤解をしていた事は明らかです。
空の安全が確保できない航空会社なら、機体を飛ばしてはしけないと言う、
単純な事すらもわかっていなかったと言う事になりますね。
2015年に経営が破たんしてからは、経営陣も一新されて、
風通しの良い環境に変わりつつあるようです。
2016年~2017年にかけてスカイマークは大きなトラブルもなく、
運航率も回復傾向にあるようです。
締め付けていた縄が緩んで余裕のある仕事ができるようになったとも言えます。
まとめ
スカイマークエアラインズについて紹介してきました。
LCCの草分け的存在のスカイマークです。
経営破たんと言う消せない事実を社歴に残してしまいましたが、
これを契機に安全第一主義に変更になってくれる事を願うばかりです。
決して西久保社長の方針が全て悪いわけではないのでしょうが、
あまりにも安全に関して無関心過ぎた事が、
トラブル誘発を起こしていた事は確実な事です。
この失態を回復するために一新された経営陣の
今後の安全に関する取り組みに注目が集まるのではないでしょうか。